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退職、解雇に関する事項は、就業規則における絶対的必要記載事項です。従業員に重大な影響を与える事項な
ので、就業規則に定めるにあたっては、慎重かつ具体
的に誤解のおこらないよう規定していくことが必要です。
退職には、一般に定年退職、当然退職、合意による退職、辞職などの種類があります。 |
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(定年退職)
定年を定める場合は、坑内労働を除き、満60歳を下回ることはできません。(高年齢者雇用安定法8条) また65歳未満の定年の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、次の「高年齢者雇用確保措置」のうちいずれかを講じなければならないこととされています。(同法9条)
@定年の引上げ (年金の定額部分の支給開始年齢に合わせたもので、平成25年(2013)
年4月1日までに段階的に65歳まで引き上げていくものとされています。)
A継続雇用制度(勤務延長又は再雇用制度)の導入
B定年の定めの廃止
なお、定年に達した場合、その退職の時期(退職する日)をいつにするのか、客観的に明確になるように定めることが必要です。またAの再雇用制度を採用する場合は、就業規則本則とは別に再雇用規程を設けて詳細を定めるのが一般的です。
(当然退職)
一定の事由が発生すると、労使双方の意思に係わらず当然に退職となる場合です。死亡したときや取締役に就任したとき、休職期間が満了してもなお休職事由が消滅しないときなどが該当します。
また、最近の事例として突然従業員が会社に出社しなくなり、行方不明となることがあります。このような場合、解雇しようにも従業員の所在が不明のため、解雇手続きが困難となり、民法の公示送達によるしかないということになります。民法の公示送達は手間がかかることから、一つの方法としては、無断欠勤が一定期間続いた場合に、退職の意思表示があったものとして自動的に雇用関係を終了させる規定を設けて対応することが考えられます。
なお、当然退職の場合においても、その退職の時期(退職する日)がいつになるのか、明確に定めることが必要です。
(合意退職)
従業員が退職届を提出し、会社がそれを了承した場合などのケースです。
(辞職)
従業員の退職届に対し、会社がそれを了承しない場合でも民法の規定に従って労働契約を終了させるものです。
正社員等、期間の定めのない労働契約において従業員側から退職届が提出された場合、就業規則に規定がなくても、民法の規定により一定期間が経過すると退職の効果が生ずることになっていますが、企業としては、人員配置や業務の引継ぎ等を考慮して、退職届の提出期限を定めておくことが必要です。
(解雇)
解雇とは、使用者側の一方的な意思表示によって労働契約を終了させることを意味します。解雇については、労働契約法16条において、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とする。」と定められていますので、就業規則では、解雇事由について、「客観的に合理的な理由」を念頭に、具体的かつ明確に定めておくことが必要です。
また、解雇事由については、それが限定的に列挙したものであるのか(限定列挙説)、それとも例示的に列挙したものであるのか(例示列挙説)で、問題となることがあります。限定列挙説に立つと、就業規則に定められている解雇事由に該当しないと解雇できなことになり、例示列挙説に立つと、就業規則に定められている解雇事由に直接該当しなくても、解雇理由としては考慮され解雇することができることになります。この点について判例の多くは限定列挙説に立っていますが、実務上は、包括規定を置くことで、どちらの説を取っても大きな差は生じないこととされていますので、包括規定は必ず設けておかなければなません。
その他、解雇の手続きや除外に関する規定を定める場合は、労働基準法の条文を引用して就業規則に定める場合が多いですが、その際には正確性を帰すことが必要です。その点「従業員を解雇する場合は、労働基準法の定める手続きに従って行なう。」と表現することでも差し支えありません。
(業務の引継ぎ)
退職、解雇の場合に、退職日までは現在の職務について後任者への引継ぎを完了し、業務に支障をきたさぬようにしなければならない旨規定しておくことが望ましいです。
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